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Swanee River Boogie


主な録音

  1. Cow Cow Davenport, Boogie No.2, (Red Recordio Disc, 1943年頃), CD:Document DOCD-5586.
  2. Don Miles, Swanee Boogie, (1946年),Oldie Blues OL 2832 (LP).
  3. Albert Ammons, Swanee River Boogie, (Mercury, 1946年), CD:Classics 927.
  4. Pete Johnson, Swanee River, (Grand Award, 1947年), CD:Classics 1110.
  5. Little Willie Littlefield, Swanee River,(Eddie's 1948年), CD:Eddie's 1002.
  6. Fats Domino, Swanee River Hop, (Imperial, 1953年), CD:Classics 5062.
  7. Erwin Helfer, Swanee River Boogie, (Sirens, 2001年), CD:Sirens SR-5001.

スティーヴン・フォスターの歌曲,スワニー河(故郷の人々)のメロディーでブギウギ・ピアノで弾くという芸がよくあって,何度も録音されている.誰もが知っているメロディーということで,受けが良かったのだろう.1940年前半にはカウ・カウ・ダヴェンポートがプライベート録音でスワニー河からブギを展開するのを残している.良く売れたのはアルバート・アモンズのバージョンで,1947年の2月にR&Bチャートの5位に入るヒットになった.アモンズのマネージャー,バール・アダムズによれば「何年間か,四半期毎の販売枚数が75,000から100,000枚,全部で100万枚くらいはいっただろう(Christopher I. Page, Boogie Woogie Stomp, Northeast Ohio Jazz Societyより)」とのことだ.その後,いくつかのカバー・バージョンが生まれている.

スワニー河を使ったブギウギを単なる受け狙いの,しょーもないノベルティと片付けられないのは,リトル・ウィリー・リトルフィールドやファッツ・ドミノの傑作ヴァージョンがあるからだ.リトル・ウィリー・リトルフィールドのものは,彼の最初期の録音で,このとき17歳くらいなのだが,同じ時代のLittle Willie's Boogieと並んで彼のブギウギ作品としてはベストではないか.アモンズのものに基づいているようだが,熱く即興を展開していく.ファッツ・ドミノはニューオーリンズR&Bの大スターだが,ドラムだけをバックにしたSwanee River Hopは彼のブギウギ・ピアノの実力も相当なものだということを証明している.

上のリストで,ドン・マイルズというのはどういう人なのか,まったく分からなかった.Oldie BluesのLP,Hollywood Boogieというのでリイシューされているが,ジャイヴとか,そういう系統の人だろうか.レコードには1946年ハリウッド録音,となっていて,アモンズの録音との前後関係は分からない.しかし,聞いた感じではアモンズのバージョンと全然違い,それを知る前に録音したのではないかと思える.