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Herve Duerson

ハーヴ・デュアソンという人は，1929年にジェネット・レーベルにピアノ・ソロを4曲録音をした他，同じセッションでテディ・モスという歌手の伴奏をしている．非常にラグタイムの影響が強いようだが，Avenue Strut，Naptown Specialは明るい，快活なブギウギ・ピアノだ．テディ・モスの伴奏を付けたものは，モスがリロイ・カー風の沈んだブルースを歌おうとするのに対し，デュアソンが明るいブギウギっぽいピアノを弾くため，どうにもチグハグで，残念ながら成功していないように思う．

デュアソンの経歴なんて分からないと思っていたら，Yazoo CD 2034の解説書に多少情報が出ていた．それによると，この人は，本当はHarvey Deersonといって，インディアナポリスの黒人バンド"DuValle Brothers' Band"のピアニストだったそうだ．このバンドがどんなモノか，については分からない．それでも，「ナップタウン・スペシャル」という曲名と併せてインディアナポリスと関係があったことは確かなようだ．

CD

Document DOCD-5193, V.A., Barrelhouse Piano Blues and Stomps - The Complete Recorded Works of Herve Duerson, Turner Parrish, Kingfish Bill Tomlin.

ハーヴ・デュアソンの自己名義曲4曲すべてと，他の歌手の伴奏をしている曲もすべて集められている．他にはデュアソンと同じくインディアナポリスで活動していたと見られるターナー・パリッシュ，キングフィッシュ・ビル・トムリンが全曲入っている．

Yazoo 2034, V.A., Mama Don't Allow No Easy Riders Here.

1928年から1935年にかけて録音されたピアノ・ソロによるブギウギ，ラグタイムの名演を集めた傑作CD．ハーヴ・デュアソンは2曲だが，Avenue Strutという曲など素晴らしい．解説にデュアソンに関する意外と詳しい情報が出ている．

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